編著: | 長谷川潤一(聖マリアンナ医科大学 産婦人科学 教授) |
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判型: | B5判 |
頁数: | 412頁 |
装丁: | カラー |
発行日: | 2020年10月19日 |
ISBN: | 978-4-7849-4930-4 |
版数: | 第1版 |
付録: | 無料の電子版が付属(巻末のシリアルコードを登録すると、本書の全ページを閲覧できます) |
総 論
1 産科の超音波検査の基本
2 出生前検査と超音波検査
各 論
①産科の超音波検査の基本
1 分娩予定日決定までの超音波検査
2 妊娠初期の胎児形態評価
3 妊娠初期~中期の胎児染色体異常の超音波マーカー
4 妊娠初期の妊娠高血圧症候群のスクリーニング
②胎児の形態評価(妊娠中期)
1 中枢神経
2 頭頸部
3 筋骨格
4 胸部
5 心臓
6 消化管・腹壁
7 泌尿器
8 胎児水腫
9 多胎妊娠
③胎児付属物の形態評価
1 胎盤・臍帯
2 羊水
④胎児・胎盤の機能評価
1 胎児計測と発育
2 胎児well-being の評価橘
3 超音波ドプラによる機能評価
4 胎児心機能評価
5 胎盤実質の機能評価と病理
6 臍帯穿刺
⑤胎児治療
1 胎児治療
⑥子宮頸部・下節の評価
1 子宮頸部・下節
⑦分娩室の超音波検査
1 分娩進行評価の超音波検査
2 母体救急の超音波検査
総 論
1 婦人科の超音波検査の基本
2 正常の女性骨盤腔の超音波検査
各 論
1 子宮
2 卵巣・卵管
3 異所性妊娠
4 不妊治療の超音波検査
今の産婦人科の日常診療は、エコーなくしてありえません。エコーは、非侵襲的に、簡便にできる検査です。エコー診断がそのまま臨床診断になる場合も少なくありません。急を要する疾患や異常も数多くある産婦人科の診療で、速やかに超音波診断ができることが産婦人科医は求められています。そのような達人になるためには3つのポイントがあります。ひとつは、とにかくたくさん検査をやることです。もうひとつは、疾患の知識と典型的な超音波画像を頭に叩き込むこと。最後に、きれいな画像や動画をながめ、きれいに描出するための理論を学ぶことです。そして、最初の「たくさん検査をやる」に戻って、自分の腕を磨きます。
本書は、初学者~中級者を読者対象に、産科・婦人科での超音波検査について、幅広く豊富な写真、イラスト、動画を用いて解説する書籍です。
ご執筆いただいた先生方は、エコーの達人です。どの先生も決して最初からエコーが上手かったわけではなく、前述したようなステップを踏んで達人になられていることと思います。ポイント2つ目のエコー画像の引き出しを増やすこと、3つ目のきれいな画像の描出のための理論について、ご自身の経験をふまえてわかりやすく解説されています。
皆様にとって、本書はこれら2つのポイントを抑えるのにとても役立つと信じています。そして、そのポイントをおさえて積極的に臨床現場でたくさんの検査をし、腕を上げていただきたいと思います。本書が皆様のエコー達人への一助となりますこと、多くの女性を救うことになりますよう期待しています。
2020年9月
長谷川潤一