循環器ジェネリック医薬品の視点から2014年度診療報酬改定を考えるセミナーが3月22日、第78回日本循環器学会学術集会で開かれた。
その中で、武藤正樹氏(国際医療福祉大学教授)は、今回の改定で、(1)後発医薬品の調剤割合に、「後発医薬品のさらなる使用促進のためのロードマップ」(昨年4月策定)で示された新指標(新たな算定式:後発品置き換え率=後発品/先発品[後発品あり]+後発品)を用いる、(2)新規収載後発医薬品の薬価が先発品の6掛け(内服薬は、銘柄数が10を超える場合は5掛け)と大幅に引き下げられる─ことから、「後発品メーカーに厳しい改定となった」と指摘した。
武藤氏はまた、このほど改訂された日本高血圧学会『高血圧治療ガイドライン2014』の「コンコーダンス、アドヒアランス」の章で、(1)薬剤溶出性試験と生物学的同等性試験により認められた後発医薬品も薬剤費を節減しうる点で、アドヒアランス、コンコーダンスを高める可能性がある、(2)治療に際しては疫学や臨床試験の成績、患者の臨床的背景、降圧薬の薬理作用、医療費およびその費用対効果などを包括したコンコーダンスを確立した上で、担当医が最終的に治療方針を決定する─との記載がなされたことを紹介。降圧薬分野での後発品への理解が進むことに期待を寄せた。