【質問者】北村勝哉 東京医科大学八王子医療センター 消化器内科教授・科長/内視鏡部部長
【期待値の高い低侵襲的局所治療法であるが,いまだ不明確な点が多い】
近年,悪性胆管狭窄に対する新たな低侵襲的局所治療法として,内視鏡的胆管内RFAが登場しました。2011年にSteelらによって初めてのpilot studyが報告され1),基礎的な検討においては胆管狭窄部の腫瘍組織を凝固壊死させることが証明されており,その効果としては「胆管ステント開存期間延長」と「生存期間延長」が期待されています。現在まで内視鏡的胆管内RFAの無作為化比較試験は5つ報告され,その他にもいくつか比較的症例数の多い後方視的研究が存在しています2)。
これらの研究結果からは,悪性胆管狭窄の中でも肝外胆管癌,特に遠隔転移を認めない症例に対する生存期間延長効果に関して,ある程度統一性のある結果が得られてきています。理論的にも胆管内から焼灼する機序を考えれば,肝外胆管癌が胆管内RFAの対象としては最も効果が期待されうると推測されます。
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