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■NEWS 中医協が次期診療報酬改定に関する公聴会を開催―各立場の関係者が意見陳述

No.5206 (2024年02月03日発行) P.70

登録日: 2024-01-25

最終更新日: 2024-01-25

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中央社会保険医療協議会は1月19日、2024年度診療報酬改定に関する公聴会を開き、公募で選定された各立場の関係者が意見陳述した。医療関係の発表者からは、生活習慣病の管理に関する評価の見直しに反対する声や、高齢の救急搬送患者について看護職員の加配なしに地域包括ケア病棟で受け入れるのは困難とする声が上がった。公聴会は、意見発表者のいる広島と中医協委員のいる東京をオンライン中継で結ぶ形で開催された。

この中で、かかりつけ医の立場から発言した檜山桂子氏(医療法人社団福原医院理事長・院長)は、「特定疾患療養管理料」の対象疾患から生活習慣病を除外、生活習慣病の管理の評価を「生活習慣病管理料」に一本化する流れに反対を表明。生活習慣病の管理に対して複数の評価項目が設定されている現行制度は、「医療機関の特性や患者の症状などに応じて最も適切なものを医師が選択できる優れた仕組みだ」とし、「疾患が同じという理由で評価を統一するのは暴論だ」と批判した。

101病棟や地域包括ケア病棟などを擁するケアミックス病院の会長を務める檜谷義美氏(社会医療法人社団沼南会沼隈病院会長)は、高齢者の救急搬送問題に言及。同院では看護職員を7対1に加配した101届出病棟で受け入れ対応を行っていることを明かし、「地域包括ケア病棟の13対1で高齢者救急を担うのは無理だと思う」と述べた。

回復期機能を担う病院の看護職の立場から発言した浜崎忍氏(医療法人社団八千代会メリィホスピタル副院長・看護部長)も、10対1に看護職員を加配した地域包括ケア病棟で高齢救急患者を受け入れている現状を説明。「高齢救急患者を受け入れるためには安全な医療・看護を提供し、早期退院に向けた看護が行えるよう、機能に見合った看護体制の整備が必要だ」と指摘した。

40歳未満の勤務医等の賃上げ、加算での対応を求める意見も

一方、保険者の立場からは朝倉進氏(マツダ健康保険組合常務理事)が、地域医療構想に基づく病床の再編やリフィル処方箋の活用推進などにつながる改定の実現を要望。藤井則正氏(日本労働組合総連合会広島県連合会事務局長)は40歳未満の勤務医等の賃上げについて、事後検証を行いやすくする観点から、看護職員などの場合と同様、基本診療料とは別建ての加算で対応するべきだとの認識を示した。

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