株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

霧視,手足の瘙痒感・むくみ感などの多愁訴で受診した67歳男性[キーフレーズで読み解く 外来診断学(308)]

No.5206 (2024年02月03日発行) P.1

田村弘樹 (東千葉メディカルセンター総合診療科/千葉大学医学部附属病院総合診療科)

横川大樹 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

小島淳平 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

上原孝紀 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

生坂政臣 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

登録日: 2024-02-01

最終更新日: 2024-01-30

  • このエントリーをはてなブックマークに追加



1カ月半前に心房細動(AF)に対するカテーテルアブレーションを施行した。1カ月前から霧視,手足の瘙痒感・むくみ感,口渇,めまい感が出現し,通院中の循環器内科や近医耳鼻咽喉科と眼科を受診するも原因不明であった。口渇とめまい感は改善傾向だったが症状が持続するため,精査目的に当科を紹介受診した。

最も強い症状は両眼の霧視であり,視野障害や複視はない。

既往は心不全,メニエール病。内服薬はビソプロロール,サクビトリルバルサルタン,エドキサバン,べプリジル,ジゴキシン。飲酒・喫煙歴はない。

身体診察では,体温36.6℃,脈拍85回/分(整),血圧123/85mmHg。神経学的所見を含め,眼や手足に特記所見を認めない。

一般血液・生化学検査は正常範囲。血中ジゴキシン濃度は1.0(基準値:0.8〜2.0)ng/mL。12誘導心電図を示す(図1)。



 研修医の診断:甲状腺機能亢進症

プレミアム会員向けコンテンツです(連載の第1~3回と最新回のみ無料会員も閲覧可)
→ログインした状態で続きを読む

関連記事・論文

もっと見る

関連書籍

もっと見る

関連物件情報

もっと見る

page top