株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

■NEWS 新型コロナの特例措置を予定通り終了へ―厚生労働省

No.5212 (2024年03月16日発行) P.70

登録日: 2024-03-05

最終更新日: 2024-03-05

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

厚生労働省は35日、新型コロナウイルス感染症に関する特例措置について、3月末で予定通り終了する方針を公表した。

まず医療機関についてみると、病床確保料、診療報酬の臨時的な取り扱いを廃止。外来は広く一般の医療機関による対応に移行し、入院も確保病床によらない形に移行する。入院調整については、引き続き医療機関の間で入院先を決定することとし、G-MISを引き続き活用可能とする。

診療報酬の臨時的な取り扱いを廃止する一方、2024年度改定で行われた恒常的な点数で対応する。外来では、「外来感染対策向上加算」を算定する医療機関を対象に、「発熱患者等対応加算」(20点)をさらに算定できるようにする。これは発熱その他感染症を疑わせるような症状を呈する患者に対し、適切な感染防止対策を講じた上で初診を行った場合に、月1回を限度に算定するもの。外来感染対策向上加算の施設基準も見直す。患者の受け入れを公表し、患者の動線を分けるなどの体制をとっていること、新興感染症に備えた都道府県との協定締結をしていることなどを求める(経過措置あり)。

入院では、「特定感染症入院医療管理加算」を新設。感染症法上の三類~五類感染症、指定感染症の患者や疑似症患者のうち、感染対策が特に必要な患者を入院させて適切な感染管理を行った場合に7日を限度に算定できる。治療室の場合は1200点、それ以外の場合は1100点。これまでの「二類感染症患者療養環境特別加算」を見直し、「特定感染症患者療養環境特別加算」も設ける。またリハビリに対する加算(150点)も新設する。

■新型コロナワクチン、治療薬、入院医療費の公費支援も廃止

患者負担に対する公費支援も廃止する。新型コロナワクチンの特例臨時接種(無料)は3月末で終了する。

高額なコロナ治療薬について、これまで自己負担割合に応じて3000円、6000円、9000円の窓口負担となるよう公費による支援が行われていたが、これも通常の自己負担割合とする。入院医療費も1万円の減額を廃止。4月以降は、他の疾患と同様に高額療養費の適用で一定以上の負担が生じない取り扱いになる。

高齢者施設等への支援も終了。一方、24年度介護報酬改定では院内感染対策の研修参加の加算(110単位)、新興感染症発生時に施設内療養を行う場合の加算(1240単位)などが新設され、これにより恒常的な取り組みを行うとしている。

関連記事・論文

もっと見る

関連書籍

もっと見る

関連求人情報

関連物件情報

もっと見る

page top