衆議院が21日、解散された。衆院選は12月2日公示、14日投開票の日程で実施される。
安倍晋三首相は同日の会見で、今回の解散について、政権の経済政策の是非を問う「アベノミクス解散」と位置づけた。来年10月に予定していた消費税率10%への引上げを2017年4月に延期したことによる影響については、「消費税引上げを延期する以上、社会保障を充実させるスケジュールも見直しが必要」との考えを示した。
2015年度には、消費税率引上げを前提として、増収分のうち1兆8000億円が社会保障の充実に充てられる予定となっていたが、引上げの先送りで、1兆3500億円程度に縮小される見込み。差額の4500億円については、甘利明経済再生担当相が18日の経済財政諮問会議後の会見で、一部補正予算で対応する可能性も示唆しているが、首相は明言を避けており先行きは不透明だ。
衆院解散により閉会となった今臨時国会では、すべての感染症について患者や医療機関に血液など検体の採取や提出に応じるよう、都道府県知事が要請できるとする改正感染症法、販売停止命令が出た危険ドラッグを全国一律で規制する医薬品医療機器等法(旧薬事法)などが成立した。