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国内初の認知症診療支援に用いる検査用プログラム「ミレボ®」が販売開始(大塚製薬)[クローズアップHealth Tech]

登録日: 2025-01-15

最終更新日: 2025-01-15

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大塚製薬とアイ・ブレインサイエンスは、認知症の診療支援のための神経心理検査用プログラム「ミレボ®」について、1月1日付で認知症領域のSaMD*1として初めて保険適用を取得、1月14日に販売を開始したと発表した。アイ・ブレインサイエンスは認知症の早期診断に向けた新技術の事業化に取り組む大阪大学発の医療ベンチャー。

アイトラッキングにより3分で定量的・客観的な評価が可能

「ミレボ®」は、アイトラッキング(視線計測)技術を用いて行う神経心理検査用プログラムで、タブレット端末にインストールしたアプリを用いることにより、約3分で簡便に検査が終了する。画面に表示される質問に沿って被検者が正解の箇所を見つめることにより、データが自動的にスコア化され、定量的かつ検査者の知識や経験に依存せず客観的に評価することが可能になるという。ミレボを用いた認知機能検査を行った際の診療報酬は80点。原則として3月に1回算定できる。

「ミレボ®」は、臨床的に認知症と診断された被験者およびそれ以外の被験者(認知機能健常者およびMCIが疑われる被験者を含む)を対象に実施した臨床試験で、主要評価項目である「本プログラムによる検査スコアとMMSE(ミニメンタルステート検査:認知症の認知機能障害の評価尺度)の総合点における相関」が認められ、副次評価項目においてMMSEと比較して、検査者の負担軽減が確認されたという。

大塚製薬は、抗精神病薬「レキサルティ」が国内初となるアルツハイマー型認知症に伴うアジテーションの適応追加を2024年9月に取得するなど、認知症領域での開発に積極的に取り組む。認知症を巡っては、2024年1月に「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」が施工されるなど、認知症の早期発見、早期診断および早期対応の推進が日本社会における喫緊の課題となっている。同社は、「ミレボ®」がアイトラッキングという新たな技術を用いることで、神経心理検査の選択肢を広げ、認知症の早期発見の一助になることが期待されるとしている。


*1 Software as a Medical Device プログラム医療機器

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