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「クリニックが取り組む自由診療」─患者の選択肢を広げ、経営安定性も向上

登録日: 2025-03-05

最終更新日: 2025-02-28

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自由診療(自費診療)とは、公的な医療保険が適用されない医療技術や薬剤による治療を指します。自由診療で行うことができる診療行為は数多くあり、患者のQOLの向上に寄与します。

また、近年は健康やアンチエイジングへの関心の高まりからも、自由診療は多彩な広がりをみせています。

1. 医療の選択肢を広げる

自由診療では保険診療ではカバーされない治療やサービスを提供できるため、より多様なニーズに対応できます。例えば、美容医療、予防医療、アンチエイジング治療、AGA(男性型脱毛症)治療、栄養療法などが挙げられます。

2. 患者満足度の向上

自由診療では、保険診療に比べて時間をかけた診察や、より質の高い医療サービスを提供しやすくなります。患者一人ひとりの要望に寄り添ったカスタマイズされた治療が可能となり、結果的に満足度の向上が期待できます。

3. クリニックの経営安定化

自由診療を取り入れることで、収益の多様化を図り、安定した経営基盤を確保できます。特に、診療報酬改定の影響を受けにくい点は大きなメリットです。

4. 予防医療の提供

自由診療では、健康診断や遺伝子検査、サプリメント療法など、病気の予防に重点を置いた医療を提供しやすくなります。これにより、地域住民の健康増進に貢献することが可能になります。

5. 他のクリニックとの差別化

自由診療を導入することで、他のクリニックとの差別化を図ることができます。特に、専門性の高い診療(例:スポーツ医学、婦人科系自由診療、再生医療など)を提供することで、特定のニーズを持つ患者にアピールできます。

地域のクリニックが自由診療に取り組むことは、患者の選択肢を広げ、満足度を高めるだけでなく、クリニックの経営を安定させ、医療の質を向上させるメリットが期待できます。特に、超高齢社会の到来や健康志向の高まりを考えると、自由診療へのニーズはますます高まっていくと考えられます。

本欄では、自由診療に取り組む医師の声を紹介しています。



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