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緊急避妊ピルで予想外の妊娠を予防する[〈from総合医育成プログラム〉プライマリ・ケアで役立つクリニカルパール(10)]

No.5263 (2025年03月08日発行) P.6

柴田綾子 (淀川キリスト教病院産婦人科医長)

登録日: 2025-03-06

最終更新日: 2025-03-04

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産婦人科編① 日本プライマリ・ケア連合学会監修

本連載では,日本プライマリ・ケア連合学会/全日本病院協会が実施している「総合医育成プログラム」の中から,選りすぐりのクリニカルパールを紹介します。現場のニーズを熟知しているエキスパートが,プライマリ・ケア医にとって「まさにそこが知りたかった!」というポイントをわかりやすく解説します。

今回のクリニカルパール緊急避妊ピルの処方では,①問診,②服用方法の説明,③情報提供を行う。
問診では,①最終月経日,②性行為の日と避妊法,③禁忌について確認する。
「ワンストップ支援センター」や警察への届け出について,情報提供を行う。

1 緊急避妊が必要なとき

日本では,1年間に約12万人(2022年時点)の女性が人工妊娠中絶術を受けており,性教育を含め予想外の妊娠の予防は,早急の課題です。緊急避妊ピル(アフターピルとも呼ばれる)は,産婦人科医でなくても医師免許があれば処方でき,望まない妊娠を予防できます。

日本の緊急避妊法には,①経口薬(レボノルゲストレル法,ヤッペ法),②子宮内避妊具,の2つがあり,女性が「避妊が十分にできなかった」と感じたときに適応となります。

具体的には,以下のような場面が挙げられます1)

  • 避妊を行わなかった・できなかった
  • コンドームの使用が不十分であった
  • 避妊ピルの飲み忘れ・吸収不全があった
  • 子宮内避妊具の脱出があった
  • 性暴力被害・レイプにあった

※注:銅付加子宮内避妊具ノバT®380は,2024年8月時点で,発売中止予定となっている

WEBコンテンツ「【日常診療お役立ちBOX〜産科/婦人科編】緊急避妊ピル/低用量ピル処方」

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