診療報酬調査専門組織の「入院医療等の調査・評価分科会」は16日、2016年度の次期診療報酬改定に向け、7対1入院基本料などの施設基準の1つとなっている「重症度、医療・看護必要度」について議論した。
「重症度、医療・看護必要度」は、モニタリングおよび処置などを評価するA項目と、寝返りや食事摂取といった患者の状況などを評価するB項目からなる。「A項目2点以上、B項目3点以上」が該当患者としてカウントされる。
会合では厚労省が、A項目だけで評価すると20%以上の該当患者がいる医療機関であっても、B項目を加えると15%未満にとどまるケースが一定程度あるというデータを紹介。特に手術や救急搬送の患者ではB項目を満たすことが難しい実態を踏まえ、委員からは「A項目のみの評価が必要」とする意見が相次いだ。
一方、B項目については現状で、一般病棟、ハイケアユニット(HCU)、特定集中治療室でそれぞれ項目数が異なる。しかし、13項目のハイケアユニットでの評価を一般病棟の7項目で評価した場合にもほとんど変化は見られなかったことから、厚労省は「7項目への統一」を提案。概ね了承された。