自民、公明両党は16日、2016年度税制改正大綱を決定した。医療にかかる消費税の課税転換の是非については、設備投資にかかる負担などに配慮し、17年度税制改正で「結論を得る」と明記された。
2015年度大綱では、診療報酬の個別項目ごとの仕入税額相当分の「見える化」が明記され、厚生労働省は消費税率8%への引上げに伴う補填状況の調査を実施。その結果、医療機関全体では概ね補填されているものの、施設別ではバラツキがみられ、診療報酬による補填には「限界」も指摘されている。
2016年度大綱の「検討事項」では、17年4月に予定される消費税率10%引上げに備え、関係者の負担の公平性、透明性を確保しつつ、抜本的な解決に向けて実態の正確な把握を行うとしている。
その上で、医療保険制度上の手当のあり方の検討等と併せて、医療関係者、保険者等による「高額な設備投資にかかる負担が大きい」との指摘も踏まえ、17年度税制改正に際し、「総合的に検討し、結論を得る」としている。