全日本病院協会は19日、2016年度診療報酬改定に関する経営セミナーを開催した。
急性期医療について説明した神野正博副会長は、7対1入院基本料の施設基準である「重症度、医療・看護必要度」の項目と重症患者割合の基準引上げを「厳しい」と指摘。
項目見直しの具体的内容については、現時点での見通しとして、新設された手術等の医学的状況を示す「C項目」のうち「救命等に係る内科的治療(2日間)」に「t-PA治療(血栓溶解療法)とPCI(経皮的冠動脈形成術)、内視鏡的止血術あたりは盛り込まれるのではないか」との考えを示した。
また中医協委員を務める猪口雄二副会長は、「充実が必要な部分について手厚い配慮がなされた印象で、(本体改定)財源500億円で本当にこれだけできるのかと不思議になる」と改定全般の印象をまとめた。一方、「それだけ7対1が減るということだろう」との見方を示し、3月上旬の通知で示される内容が医療機関の経営面で重要になると強調した。