厚生労働省は4月25日、「データヘルス時代の質の高い医療の実現に向けた有識者検討会」(座長=西村周三医療経済研究機構所長)の初会合を開催した。検討会の主な論点は、(1)保険者機能の強化と医療の質の向上、(2)審査の効率化・統一化の推進と組織体制─の2つ。(2)については、政府の規制改革会議健康・医療ワーキンググループが2月に効率化と統一性の確保に向け、審査支払機関(社会保険診療報酬支払基金と国民健康保険団体連合会)を含めた診療報酬の審査のあり方を「ゼロベースで見直す」との意見を打ち出していた。
初会合では塩崎恭久厚労相(写真)が年間20億件に上るレセプトデータの価値を強調し、審査支払機関の現状を「審査支払の実施自体を存在意義としている」と指摘。「業務集団から頭脳集団に役割の再定義が必要」と促した。検討会では今後、保険者機能強化のために求められる新たなサービスや必要なインフラのあり方、全国統一的かつ明確な判断基準の策定や審査支払機関の組織・体制のあり方などの検討を行い、年末をメドに議論を取りまとめる予定。