【Q】
高齢化社会を反映し,年輩の滲出性中耳炎患者が増加している印象があり,難治性の好酸球性中耳炎例も経験します。一般的な高齢者の滲出性中耳炎は鼓膜穿刺で排液後,マクロライド薬やカルボシステインなどで加療し,好酸球性中耳炎が疑われる例はステロイド薬の鼓室内注入や内服を行いますが,繰り返す例も多くあります。鼓膜換気チューブ留置術のタイミングなど,治療法をどう選択し,対応するかについて,弘前大学・松原 篤先生のご教示をお願いします。【A】
高齢者の場合は,種々の原因により鼓膜に滲出液が貯留するので,病因の検索が重要です。それにより,鼓膜換気チューブの挿入や,抗アレルギー薬の内服,ステロイド薬の鼓室内注入,ステロイド薬および免疫抑制薬の内服などの治療法を選択します。