医師養成の問題を考える上で、「数」の議論は避けられない。「日本の医師数は世界的にみるとまだ少ない」との指摘がある。確かに、日本の医師数は人口1000人当たり2.3人で、OECD平均(2.8人程度)と比べると少なく見える。一方で厚労省は、8年後にも日本の医師は供給過剰になると推計している。
今年3月に公表された推計(図3)によると、医学部定員を今後も現在の9262人のまま継続した場合、早ければ2024年に医師需給は均衡し、その後は人口減少に伴い供給過剰に転じるとしている。医療需要を最も大きく見積もった推計でも、2040年には約1.8万人の医師が過剰になるという。
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