著: | 後藤 徹(京都大学大学院医学研究科 肝胆膵・移植外科/Multi-Organ Transplant Program, Toronto General Hospital, University Health Network) |
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判型: | A5判 |
頁数: | 312頁 |
装丁: | 2色刷 |
発行日: | 2021年02月17日 |
ISBN: | 978-4-7849-8382-7 |
版数: | 第1版 |
付録: | 無料の電子版が付属(巻末のシリアルコードを登録すると、本書の全ページを閲覧できます) |
充実した医学部学生生活,研修医生活を送りたい! でも何をしたらいいのか,イマイチよく分からない……。やる気次第でこんなことまでできるんだっていう見本はないの? 本気で医学を極めようとしている人は,普段の勤務で何を考えているの? ハードワークの毎日,辛い目に遭ったらどうやってメンタルを保てばいいの?
カナダ・トロント大学で移植外科の高みを目指す傍ら,「雑草外科医」として,Twitterで医学教育と海外生活について情報発信を行う著者が,医学生・若手医師が「自分だけの王道のキャリア」を実現するためのタクティクス(戦略)を全公開! 漫画(藤沢涼生作画)や,豪華執筆陣による応援コラムも掲載しています。
医師という職業は,なりたい職業ランキングで常に上位にあり,医学部は,熾烈な受験戦争を勝ち抜かないと入れない狭き門です。医学部入学のための予備校や参考書は多数あり,戦術も示されているにもかかわらず,学生生活や医師になってからの実態は明らかではなく,医師としてのキャリアプラン(どういう経歴を実現したいか)を立てにくいのが現状です。著名な医師の伝記本はどこか格式が高く,個人的で特殊な経験だったり,時代背景が違うなど,医学生や若手医師には直接参考にならないことも多く,将来について悩まれる方は多いと思われます。
本書の目的は,現在医師としてのキャリアプランの中間地点にいる“少し先輩”の立場から,医学生の実生活,若手医師のキャリア形成の流れと,それぞれの地点で役立つ心構えや行動のあり方についてお伝えすることです。「医学生編」「研修医編」「大学院/留学編」の3部構成で,医学生や若手医師の多くが直面するであろう疑問や障壁,失敗を包み隠さずまとめ,その戦略(タクティクス)をできるだけ一般化して紹介しています。ぜひ参考にして頂き,降りかかる荒波を予め把握し,うまく乗り越えて頂きたいと思います。
本書の裏テーマは,「医学生,研修医が本気になったらどこまでできるか」です。大学のカリキュラムや初期・後期臨床研修,大学院進学といった決められた枠を超えた行動は,医師としてのキャリアをより多彩に,奥深くしていきます。最低限の課題とアドバンスな挑戦をうまく両立して,extraordinaryな医師に成長してほしい,という親心全開で論じています。
医師を目指す若者,医学生・若手医師のキャリアアップのため,そして,“自分だけの王道のキャリア”を実現するための一助として,本書がお役に立てば幸いです。
最後に,各章の冒頭を彩る漫画を描いて下さった藤沢涼生先生,本書の趣旨に賛同し,寄稿コラムで貴重な経験を披露して下さった先生方に御礼申し上げます。