編著: | 島田悠一(Harvard Medical School,Massachusetts General Hospital循環器内科) |
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判型: | A5判 |
頁数: | 456頁 |
装丁: | 単色 |
発行日: | 2017年11月09日 |
ISBN: | 978-4-7849-4351-7 |
版数: | 改題改訂第2版 |
付録: | - |
●学生時代の留学、臨床留学、研究留学までさまざまな医学留学の貴重な体験談とアドバイスを収載。
臨床編
第1章 米国臨床留学の意義と代償
1 米国臨床留学の意義
2 米国臨床留学の代償
3 米国臨床留学の体験
第2章 USMLEの準備
1 総 論
2 Step 1
3 Step 2 Clinical Skills
4 Step 2 Clinical Knowledge
5 Step 3
第3章 医学部在学中の短期留学
学生としての海外留学のすすめ
第4章 マッチング
1 N Programについて
2 米国でのマッチングで重視される要素
3 フェローシップからの開始
4 マッチング全過程詳説
5 フェローシップ・マッチング
① プログラムディレクターの視点
② フェローシップ・マッチングの実際-1
③ フェローシップ・マッチングの実際-2
第5章 米国研修医の日常
1 米国卒後臨床教育の実際
① 内科
② 外科
③ 小児科
④ 内科・小児科
⑤ 精神科
⑥ 麻酔科
⑦ 病理科
⑧ 予防医学科
2 臨床研修中の研究
① 外科
② 循環器内科
③ physician-scientistという生き方-1
④ physician-scientistという生き方-2
⑤ physician-scientistという生き方-3
⑥ physician-scientistという生き方-4
3 米国研修医の生活
① ビザとグリーンカード取得の実際
② 生活の立ち上げと実際の生活
③ 出産・育児との両立
第6章 フェローシップ
1 内科のフェローシップ
① 血液腫瘍内科
② 循環器内科
③ 感染症内科
④ 医療微生物学
⑤ 感染症科
⑥ 腎臓内科
⑦ 内分泌内科
⑧ 老年病科
⑨ 緩和ケア・老年病科
⑩ ホスピス・緩和医療
2 小児科のフェローシップ
① 小児感染症科
② 小児循環器科
③ 小児神経内科
④ 小児血液腫瘍内科
⑤ 小児集中治療科
⑥ 小児救急科
3 精神科のフェローシップ
① 児童精神科
4 その他のフェローシップ
心臓外科レジデンシー
第7章 修了後の進路
1 帰国編
① 循環器内科
② 感染症内科
③ 救急救命科
④ 小児集中治療科
2 米国編
① 内科
② 胸部外科
③ 小児病院麻酔集中治療科
④ 感染症内科
⑤ 救急救命科
⑥ 老年病内科
⑦ 呼吸器・集中治療科
⑧ 小児循環器内科
⑨ 小児感染症内科
⑩米国での開業・アレルギー免疫科
⑪米国での開業・精神科
3 第三国移住編
① 感染症内科-1
② 感染症内科-2
第8章 米国以外での臨床トレーニング
1 ドイツ心臓外科事情
フェローシップ,臨床教育,専門医取得と研究活動
2 ドイツでの臨床研修
心臓外科
3 スウェーデンでの臨床について
4 カナダにおける臨床留学
研究編
1 免疫・アレルギー
研究者としての米国留学
2 造血幹細胞移植
臨床骨髄移植医の目から見た米国医学留学
3 病理学
米国基礎医学研究の実情
4 麻酔・集中治療・疼痛医学
アジアの医学会を作る気概を
5 分子生物学,再生医療
難病の治療法開発を夢見て
6 ヒューマンバイオロジー/公衆衛生学部門
米国で基礎医学系研究室を運営する ─ シアトルでの挑戦は続く
7 Interdisciplinary Medicine,腎臓内科
真剣勝負で磨かれる厳しさと心地よさ
コラム 2023年問題
索引
早いもので第1版の発行から4年が経ち,このたび改題改訂2版を上梓させて頂けますことは,編者としてこの上ない喜びです。今版の発行にあたっては,その大部分を新たな書き下ろし記事とすることができました。
本書の第1部である「臨床編」の特筆すべき変更点として,まずは2023年問題の現状と対処法(奈良信雄先生),N Programの現状と今後の展望(西元慶治先生)など,これから米国臨床留学を考える上で必須となる情報を追加したことが挙げられます。それに加え,米国以外の国への臨床留学や就職を考える方々のために,カナダ,ドイツ,スウェーデン,ニュージーランド,ルワンダ,カンボジアなどにおける体験談も新たに盛り込みました。また,第1版の読者からのご要望にお応えして,医学部在学中の短期留学,米国でのマッチングの詳細,各種のビザの利点・欠点と申請の実際,生活の立ち上げ,physician-scientistとしてのキャリアの築き方,米国での開業,製薬会社での勤務などについて新しい記事を掲載致しました。さらに,第1版と同じ執筆者の項目も最新の情報を盛り込んでアップデートしています。
第2部の「研究編」は,研究者としての米国留学をめざす方のために,米国で研究室を運営している研究者たちの“生の声”を集める形で構成しています。ここには,米国で独立した研究者として研究費を獲得している日本人医師たちの貴重な経験が掲載されており,それらの体験談には,執筆者の1人1人がどんなことを考えて日本を離れどのように異国の地で生き抜いてきたのか,その志や生きざまが凝縮されています。
本書をお読み頂ければ米国での臨床・研究留学のためにどのような準備が必要なのか,実際に留学が実現したらどのような仕事と生活が待っているのか,そしてトレーニング修了後にどのような進路が開けてくるのか,という基本的な問いに対する具体的な答えが見えてくることと思います。この一冊の書籍との出会いが医学留学を多角的に見つめるきっかけとなり,それぞれの状況と段階に応じて的確な判断をするための一助になることを願ってやみません。
本書の改訂にあたっては,N Program主宰の西元先生はじめご執筆頂いた先生方の多大なお力添えを頂きました。また,米国日本人医師会を通じて,本庄国際奨学財団と米国三井物産財団に寛大なご支援を頂きました。さらに,編集部の皆さんには60人以上の執筆者との絶え間ない調整をして頂きました。この場を借りて深く御礼を申し上げます。
2017年10月 島田 悠一
下記の箇所に誤りがございました。謹んでお詫びし訂正いたします。