「大腸がんのレジメン選択において原発病変部位情報は有用。体力、年齢、腫瘍量など他の情報と共に症例ごとに検討すべき」─。砂川優氏(昭和大横浜市北部病院腫瘍内科講師、写真)は2日に開かれたメルクセローノ社のプレスセミナーで、遺伝子型など個々人の違いに応じて疾病予防や治療法を確立する“Precision Medicine(適確医療)”の必要性を強調した。
砂川氏は、「EGFR(上皮成長因子受容体)阻害薬セツキシマブで治療した場合、原発病変部位が右側の結腸がんは左側に比べ予後が悪いのは世界共通」と指摘。「ステージ3、4では、原発病変部位は予後因子。現在サブタイピング研究が行われているが、セツキシマブ治療を受けた左結腸がんでは右側より生存期間が長いことから、効果予測因子となる可能性もある」と述べた。