【質問者】
伊佐山浩通 東京大学大学院医学系研究科消化器内科学 准教授
最も重視する画像検査はMDCT(multi-detector row-CT)です。MDCTにより腫瘍の局在のみならず,水平・垂直方向への腫瘍の進展,脈管浸潤,遠隔転移診断や脈管走行の解剖学的理解ができます。
MDCTの能力を最大限に生かすためには撮像条件が重要になります。動脈相早期・動脈相後期・門脈相・平衡相の4相のほか,MPR(multi planar reconstruction)再構築も加えて下さい。また,黄疸で発症することが多い腫瘍の評価には胆道ドレナージ術前にMDCTを撮像することがきわめて重要です。胆道ドレナージ施行後は反応性に胆管壁肥厚を生じるため,正確な診断が困難となります。
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