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不正請求、後期高齢者制度発足後9.5億円 【あはき療養費】

No.4840 (2017年01月28日発行) P.12

登録日: 2017-01-23

最終更新日: 2017-01-26

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厚生労働省は18日、後期高齢者医療制度が発足した2008年4月から昨年11月までの「あん摩マッサージ指圧、はり・きゅう療養費」(あはき療養費)の不正請求の総額が約9億5000万円に上ったと報告した。同日開かれた社会保障審議会医療保険部会の専門検討委員会で示された。

同省は昨年11月、47都道府県の後期高齢者医療広域連合に対し、制度発足から11月8日時点までの間に不正請求と判断した全事案の報告を求めた。
その結果、不正請求を行った事業者は延べ271事業者で、返還請求の対象とした支給申請書の件数は延べ5万4561件、返還請求額は9億4873万2492円に上ることが分かった。不正の内容で最も多かったのは「往療料の距離の水増し」(139事業者)。次いで「施術回数の水増し」(53事業者)、「同一家屋の複数患者の施術に対する往療料の重複算定」(33事業者)、「歩行可能者に対する往療料の算定」(27事業者)、「申請書・同意書の偽造」(22事業者)、「架空請求」(21事業者)─などとなった。

厚労省は柔道整復費と併せて、あはき療養費の不正請求対策も強化する方針で、柔整と同様に請求内容の審査会を設置することや、虚偽理由による請求を防ぐため医師の再同意書添付を義務化するなどの対応を検討している。

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