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外来医療を巡る議論がスタート ─「ICTを活用した遠隔診療の取り扱いが争点に」【どうなる?診療報酬改定】

No.4843 (2017年02月18日発行) P.10

登録日: 2017-02-09

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  • 中央社会保険医療協議会総会(田辺国昭会長)は8日、2018年度診療報酬改定に向け、外来医療を巡る議論を開始した。会合では厚生労働省が外来医療の現状を説明。保険局の迫井正深医療課長は「外来患者の特性や病態に応じた評価や新たなサービス提供のあり方」という議論の方向性を示し、了承された。

    「あくまで対面診療が原則」と強調する中川委員

    外来医療を巡る議論で大きな争点となるのは、遠隔診療の扱いだ。遠隔診療に関する現行の診療報酬は、医師対医師のケースでは放射線画像や病理画像を専門医のいる病院に転送して医療サービスが向上した場合に算定できる「画像診断管理加算」、医師対患者のケースでは、電話などによる再診料や心臓ペースメーカー指導管理料の「遠隔モニタリング加算」がある。塩崎恭久厚労相は昨年12月に開かれた政府の未来投資会議構造改革徹底推進会合で、AIなどICTを活用した診療支援や遠隔診療などについて「エビデンスを収集した上で18年度診療報酬改定での対応を検討」と発言。診療報酬へ積極的に取り入れていく方針を示している。

    中川俊男委員(日本医師会、写真奥から2人目)は塩崎厚労相の発言を「あまりに拙速すぎるとこの場で釘を刺したい。改定の議論に大きく影響してしまう」と問題視。これを受け迫井医療課長は、「大臣の方針通り検討を進めていく。診療の形は日々変化しており、さまざまな形態が考えられる。適切なものについては診療報酬に取り入れていく」との方針を改めて示した。

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