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わたしのふるさと納税[なかのとおるのええ加減でいきまっせ!(152)]

No.4858 (2017年06月03日発行) P.73

仲野 徹 (大阪大学病理学教授)

登録日: 2017-06-03

最終更新日: 2017-05-30

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  • ふるさと納税を昨年から始めた。返礼品の還元率が高すぎるという報道があったけれど、確かにちょっと豪華すぎかという気がしていた。知らなかったのだが、我が家が申し込んだうちの一つ、四国の小さな町は、全国でも還元率がトップクラスらしい。

    さもありなん。月に1回、たくさんの新鮮な魚が、獲れたてのまんま氷詰めにされ送られてくる。漁次第なので、どんな魚かは開けてのお楽しみなのだが、同じ魚を大阪で買ったら、納税額に匹敵するのではないかと思えるほどだ。とても食べきれる量ではないので、いつもご近所に配って喜ばれている。最近はお裾分けの機会が減ってきているので、なかなかええ感じである。

    魚をささっと捌けたら格好ええやないの。このふるさと納税を頼んだ時、庖丁人になろうかと思った。何事も形からはいるタイプだ。年末の忙しい中、京都の錦市場にある有名店「有次」まで、わざわざ出刃包丁と柳刃包丁を買いに行った。

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