厚生労働省はこのほど、都道府県に対し、労働基準法に抵触する疑いがある医療機関や、医師の時間外労働が長時間に及んでいる医療機関(特に病院)を把握するよう求める通知を発出した。都道府県の医療勤務環境改善支援センターが実施しているアンケート調査を活用するなどして、必要に応じて勤務環境改善に関する助言を行うよう要請している。
総務省の「就業構造基本調査」(2012年)によると、医師は1週間の労働時間が60時間を超える者の割合が41.8%と、全職種の中で最も高い。一方で、政府が3月に策定した「働き方改革実行計画」では、医師に対する時間外労働を罰則付き上限規制の対象に含めつつ、応招義務などの特殊性を踏まえ、改正労基法の施行5年後までは適用を猶予することとされた。