株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

PPI長期投与は認知症発症リスクとなるか?【現在のところ因果関係は不明瞭だが,必要最小限の用量・期間にとどめるべき】

No.4864 (2017年07月15日発行) P.61

矢野 浩 (金沢医科大学高齢医学科)

登録日: 2017-07-11

最終更新日: 2017-07-11

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
    • 1
    • 2
  • next
  • プロトンポンプ阻害薬(proton pump inhibitor:PPI)の長期投与と認知症発症リスクの関係についてご教示下さい。(東京都 S)


    【回答】

    認知機能低下を誘発する胃薬として,ヒスタミンH2受容体拮抗薬が以前より知られており,日本老年医学会では特に慎重な投与を要する薬物として挙げています1)。一方でPPIに関しては,高齢者の胃食道逆流症(gastroesophageal reflux disease:GERD)の第一選択薬と推奨されているように,骨粗鬆症の症例や大腿骨頸部骨折のリスクのある症例以外への初期治療や長期維持療法も否定されておらず,比較的投与しやすい印象がありました。

    残り502文字あります

    会員登録頂くことで利用範囲が広がります。 » 会員登録する

    • 1
    • 2
  • next
  • 関連記事・論文

    もっと見る

    関連書籍

    もっと見る

    関連求人情報

    もっと見る

    関連物件情報

    もっと見る

    page top