認知機能低下を誘発する胃薬として,ヒスタミンH2受容体拮抗薬が以前より知られており,日本老年医学会では特に慎重な投与を要する薬物として挙げています1)。一方でPPIに関しては,高齢者の胃食道逆流症(gastroesophageal reflux disease:GERD)の第一選択薬と推奨されているように,骨粗鬆症の症例や大腿骨頸部骨折のリスクのある症例以外への初期治療や長期維持療法も否定されておらず,比較的投与しやすい印象がありました。
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