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短期滞在手術基本料見直しで混乱,白内障手術は両眼も片眼も同点数【2014年度診療報酬改定】

No.4692 (2014年03月29日発行) P.132

登録日: 2014-03-27

最終更新日: 2017-07-27

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【概要】2014年度診療報酬改定のうち「短期滞在手術基本料の見直し」を巡る混乱が病院の間で生じている。厚労省は28日にも出す疑義解釈等で取り扱いを明確にする意向だ。

短期滞在手術基本料の見直しは、7対1入院基本料見直しの一環として行われたもの。包括範囲を全診療報酬点数とする「短期滞在手術等基本料3」(4泊5日までの場合、診療所は対象外)の対象手術・検査を21種類に拡大した上で、算定患者を平均在院日数の計算対象から除外した。病院の現場では、対象手術に盛り込まれた白内障の「水晶体再建術」の解釈などを巡って混乱が生じている。

●2回に分けた方が得?
日本医療法人協会が19日に都内で開いた診療報酬改定説明会でも、短期滞在手術等基本料3に関する質問が相次いだ。

厚労省保険局医療課の秋月玲子課長補佐(写真)は「いろいろな意見があるところだが、(水晶体再建術は)両眼行っても点数は2倍にならない。片眼であろうと両眼であろうと点数は同じ」と説明。「白内障両眼の手術を片眼ずつ行い、2回目の手術を1回目の翌週にした場合は、2回目も短期滞在手術等基本料3を算定できるのか」との質問に対しては、「片眼ずつ2回に分けて手術をした方がいいということになってしまうが、一度退院し、もう一度入院して手術をした場合は、この点数をもう1回算定できる」と述べた。

しかし、別の病院関係者が、通知に「短期滞在手術等基本料は、当該患者が同一の疾病につき、退院から7日以内に再入院した場合は算定しない」とあることを指摘し、「白内障両眼の手術の場合も、7日間空けないと短期滞在手術等基本料3は算定できないという解釈でいいか」と質問すると、「そこはちょっと確認させてほしい」と回答を保留にし、疑義解釈等で取り扱いを明確にする意向を示した。

●担当医研修に日医生涯教育入る方向
説明会で秋月課長補佐はこのほか、①地域包括診療料(1503点)を算定した患者は、高血圧症、糖尿病、脂質異常症、認知症の対象4疾病以外の他疾患を診た場合も、この点数で包括される、②「紹介率等の低い大病院の処方料等適正化」の除外薬剤についてHIV薬の追加を検討している、③ADL維持向上等体制加算の「1年間の退院患者のうちADL低下者3%未満」の要件は、4月の新規届出に限り実績を見る期間を短縮する─などと説明した。

疑義解釈の事務連絡や訂正通知は28日頃に出る見通し。地域包括診療料/診療加算の担当医の研修要件も疑義解釈等で示される予定だが、日医は同研修を「日医の在宅医療研修+生涯教育」とするよう要請している(疑義解釈等の全文は本誌HP2014年度診療報酬改定関連資料に随時掲載します)。

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