日本病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会、日本精神科病院協会で構成する四病院団体協議会は15日、2018年度税制改正要望の重点事項を公表し、加藤勝信厚生労働相に提出した。重点事項は消費税、事業税、相続・贈与税、法人税などに関する11項目。
消費税に関しては、「控除対象外消費税問題の解消」を求めた。抜本的解決には「医療を原則として課税に改め、仕入税額控除を認めるしかない」とする一方、直ちに課税化することは困難であることを考慮し、現行の非課税制度を基にした診療報酬への補塡を維持しつつ、「医療機関の負担に配慮した新たな措置」の創設を要望した。具体的には、これまで診療報酬に上乗せしていたとされる仕入税額相当額を上回る仕入消費税を医療機関が負担した場合、その超過額の還付を認める税制上の措置を求めた。
法人税については、「医療法人の法人税率軽減と特定医療法人の法人税非課税」を要望。公益法人、協同組合などの営む医療保健事業に対する課税との公平を図る観点からも、医療法人の法人税率について「現行の23.4%から19%へ引き下げるべき」とした。特定医療法人を巡っては、高い公益性の課された医療法人という性格から、原則非課税を求めた。