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健診で胆嚢壁肥厚を認める例の診断・治療方針は?【壁から有茎性の発育形態は良性病変,粘膜面が不整な場合はCT・MRIで精密検査】

No.4871 (2017年09月02日発行) P.63

五島 聡 (岐阜大学医学部附属病院放射線部准教授)

登録日: 2017-08-30

最終更新日: 2017-08-29

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  • 健診で胆囊壁の肥厚を指摘される例が多いようですが,このような例に対し,さらに行うべき検査と鑑別診断についてご教示下さい。

    (秋田県 I)


    【回答】

    ご質問に該当する例は,無症状かつ偶発的に超音波検査で胆囊壁肥厚が指摘された患者と推測されます。腹痛,発熱,黄疸などの症状が明確な場合は急性胆囊炎,黄色肉芽腫性胆囊炎,胆囊捻転,胆囊癌/胆管癌等を疑って,CTやMRIによる精密検査をお勧めします。

    胆囊壁肥厚をきたす疾患は,病態から大きく,(1)びまん性壁肥厚(慢性胆囊炎,びまん型胆囊腺筋腫症,胆囊浮腫,胆囊癌),(2)隆起性壁肥厚(コレステロールポリープ,胆囊腺腫,限局型胆囊腺筋腫症,胆囊癌),にわけることが可能で,無症状の場合は( )内の疾患が鑑別対象となります。

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