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「おうぎの会」で気づいた奥義[なかのとおるのええ加減でいきまっせ!(171)]

No.4877 (2017年10月14日発行) P.71

仲野 徹 (大阪大学病理学教授)

登録日: 2017-10-11

最終更新日: 2017-10-10

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  • 上方舞の美人師匠・山村若静紀さんの「おうぎの会」にお招きいただいた。「扇(おうぎ)づかいを特徴とする山村流の舞手の視点で、さまざまな分野の奥義(おうぎ)に迫ります」というコンセプトの会だ。

    何回かトークショーに出たことはあるが、どれも入場無料だった。今回は1時間半でなんと2500円。う~ん、能楽の人間国宝・大槻文蔵氏や思想家・内田樹先生などといった、これまでの錚錚たるゲストと違って、とてもそれだけの値打ちがある話はできませんわなぁ。レベルが違うんやから。

    定員は50名だけど、入りが悪かったら迷惑をかけることになる。けっこう弱気にして心配性なんで、ツイッターとかでいっぱい宣伝をした。結果、ほぼ定員いっぱいの申し込みがあってひと安心。

    とはいうものの、名簿を見たら半分ほどが知り合いやないの。当日、客席を見渡したら、まったく知らない人はわずか4分の1ほど。まぁ、そんなもんですわな。

    打ち合わせでは、わからへんから研究の話はやめときましょう、ということに。望むところだ。研究の話というのは、基礎知識が必要だし、内容的に細かくて、みんなに楽しんでもらうことなど不可能である。

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