厚生労働省は20日、質の高い卒前の臨床実習を推進するために、医学生が行える医行為を示した1991年の報告書を26年ぶりに改訂する方針を明らかにした。新たな医療技術を踏まえて今年度中にも内容を見直す。臨床実習前に行われている共用試験CBTを公的に位置づける方向性も示された。
報告書は、厚生省(当時)の「臨床実習検討委員会」(委員長=前川正群馬大学長)が1991年にまとめた「臨床実習検討委員会最終報告書」(通称、前川レポート)のこと。医師資格のない学生に許容される基本的な医行為とその条件を明示している。条件については、①侵襲性のそれほど高くない一定のものに限定、②指導医によるきめ細かな指導・監督の下で実施、③事前に医学生の評価を実施、④患者等の同意を得て実施─を列挙し、これらの条件下で行う場合には、医師法上の違法性はないと整理した。その上で、実施が許容される医行為を例示している(表)。
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