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胃・十二指腸潰瘍

登録日:
2017-03-16
最終更新日:
2017-07-26
渡辺俊雄 (大阪市立大学大学院医学研究科消化器内科学准教授)
荒川哲男 (大阪市立大学大学院医学研究科消化器内科学教授)
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  • ■疾患メモ

    胃・十二指腸潰瘍(gastroduodenal ulcer)の二大成因は,Helicobacter. pyloriと非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)である。

    近年,H. pylori感染率の低下に伴い本菌陽性潰瘍が減少傾向にあるが,その一方でNSAIDsや低用量アスピリン製剤(LDA)などによる薬剤起因性潰瘍が増加している。

    ■代表的症状・検査所見

    【症状】

    上腹部痛・心窩部痛,悪心・嘔吐,吐血・下血(出血例)などがみられる。なお,薬剤起因性潰瘍の場合には症状を認めないことが比較的多い。

    【検査所見】

    内視鏡検査が主流である。活動性潰瘍では,胃または十二指腸球部に単発あるいは多発性に白苔を伴う組織欠損を認める。

    胃X線検査では,側面像でニッシェ(組織欠損部へのバリウムの溜まり)が認められる。また,潰瘍の程度に応じて十二指腸球部や胃角の変形,潰瘍に向かう皺襞集中像などが,内視鏡またはX線検査で認められる。

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