編集: | 日本運動器SHOCK WAVE研究会(JOSST) |
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監修: | 熊井 司(日本運動器SHOCK WAVE研究会(JOSST)代表世話人/早稲田大学スポーツ科学学術院 教授) |
判型: | B5判 |
頁数: | 192頁 |
装丁: | カラー |
発行日: | 2022年08月30日 |
ISBN: | 978-4-7849-5824-5 |
版数: | 第1版 |
付録: | 【動画を含む電子版付き】 |
診療科: | 整形外科 | 整形外科 |
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リハビリテーション科 | リハビリテーション科 | |
整形外科 | スポーツ医学 |
1章 概論,基本的知識
1 体外衝撃波治療の歴史
2 体外衝撃波治療の基礎的事項
3 体外衝撃波治療の現況と今後の展望
2章 体外衝撃波治療を行う前に
1 集束型体外衝撃波装置の使用方法、注意点
2 拡散型圧力波装置の使用方法、注意点
3章 実際の体外衝撃波治療
肩関節
1 肩石灰性腱炎に対する体外衝撃波治療
2 肩関節拘縮に対する体外衝撃波治療
肘関節
1 上腕骨外側上顆炎に対する体外衝撃波治療
2 肘離断性骨軟骨炎に対する体外衝撃波治療
3 野球肘内側障害に対する体外衝撃波治療
4 野球肘後方障害に対する体外衝撃波治療
その他上肢疾患
1 ばね指に対する体外衝撃波治療
膝関節
1 膝蓋腱障害(ジャンパー膝)に対する体外衝撃波治療
2 変形性膝関節症(膝OA)に対する体外衝撃波治療
足部・足関節
1 足底腱膜症に対する体外衝撃波治療
2 アキレス腱障害における体外衝撃波治療
3 シンスプリントに対する体外衝撃波治療
その他下肢疾患
1 下肢拘縮に対する体外衝撃波(拡散型圧力波)治療
骨疾患
1 偽関節に対する体外衝撃波治療
2 下肢疲労骨折に対する体外衝撃波治療
3 骨端症に対する体外衝撃波治療
その他疾患
1 スポーツ現場での体外衝撃波治療
2 皮膚障害に対する体外衝撃波治療
3 痙性麻痺に対する体外衝撃波治療
衝撃波を医療に用いるという考えは、1960年代の主としてドイツで始まり、1980年代には尿路結石に対する砕石治療法(lithotripsy)に対する初めての成功例が報告されています。その後、運動器領域での初めての応用は人工股関節全置換術(total hip arthroplasty;THA)のインプラント抜去時のセメント破砕に用いられ、骨折遷延癒合や偽関節に対する骨癒合促進へと臨床応用された歴史的背景があります。
近年、わが国でも体外衝撃波治療(extracorporeal shock wave therapy;ESWT)は、運動器疾患に対する物理療法のひとつとして、さまざまな疾患に幅広く応用されるようになってきました。物理学的エネルギーの刺激により細胞からの生化学的応答を引き出すmechanotransductionと呼ばれる機序により、 組織変容を誘導することで生体の修復を促進させる新しい治療法ということができます。2012年より「難治性足底腱膜炎」に対する保険診療が可能となっていますが、国際衝撃波治療学会(ISMST)で推奨される適応疾患は、足底腱膜症以外の難治性腱症・腱付着部症全般と、疲労骨折、骨壊死、離断性骨軟骨炎や創傷遷延治癒、皮膚潰瘍といった運動器領域の多岐にわたっています。また、新たな展開としてスポーツ医療の分野では、除痛効果や組織修復促進効果に加え、筋・筋膜の滑走性や柔軟性改善など、コンディショニング部門での活用が期待されつつあります。
わが国では2016年に体外衝撃波治療の発展を目的とした日本運動器SHOCK WAVE研究会(JOSST)が設立され、学術集会やセミナーを通して正しい知識の共有と活用法についての教育活動が行われており、2022年からはJOSST認定制度が始まります。こういったなか、会員の皆さんから「体外衝撃波治療に関する教科書をつくってほしい」という多くの声を頂く機会が増えてきました。
本書は、体外衝撃波治療に以前から関わっている経験豊富な先生方を中心に、基礎知識から実際の活用法について解説して頂きました。より効果的かつ安全な治療を提供するための、わが国で最初の「体外衝撃波治療の教科書」として活用して頂ければ幸甚です。
2022年7月
日本運動器SHOCK WAVE研究会(JOSST)代表世話人
早稲田大学スポーツ科学学術院 教授
熊井 司
下記の箇所に誤りがございました。謹んでお詫びし訂正いたします。