【質問者】
礒橋文明 大阪大学大学院医学系研究科放射線治療学講座准教授
一般的にはいまだ緩和的な再照射を試みる程度で精一杯ですが,現在では高精度な放射線治療技術により,根治的再照射の検討も可能となります。再照射の適応を判断する因子として,①腫瘍の種類や体積,②腫瘍の局所浸潤状況,③危険臓器タイプや位置関係,④初回線量と再照射線量との関係,⑤初回照射から再照射までの期間,⑥初回照射時の障害の程度,⑦他病変の有無と全身状態,などが挙げられます。
放射線感受性が低い大腸癌や膵臓癌,高率に低酸素領域を持つ大きな腫瘍などは,再々発をきたさないように高線量の投与が必要となります。
重篤な障害を起こす最大の危険因子です。再発腫瘍が動脈,気管,消化管に浸潤している場合は,壁破綻のリスクが非常に高くなります(言い換えると,浸潤がなければ壁破綻を起こすことはありません)。
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