【質問者】
高尾昌樹 埼玉医科大学国際医療センター神経内科・脳卒中内科教授
【情報収集,患者・家族の意思決定支援,他業種連携が重要となる】
専門医の先生からの質問ですので,筆者はかかりつけ医として神経難病の患者を在宅で診る際の注意点について,以下に述べたいと思います。
神経難病は根本的な治療がなく,徐々にADLが低下する疾患です。専門病院で経過観察中に転倒などのアクシデントや,通院の自己中断により在宅移行となることもあります。そのような場合,神経難病についての情報が乏しい状態での訪問開始となります。
病状把握のための情報収集が重要ですので,最終受診が5年以内なら診断を受けた専門病院に診療情報提供書,臨床調査個人票の写し,退院サマリー,看護サマリーなどの提供をお願いします。在宅での生活を知るためにケアマネジャーからはアセスメントシート,訪問看護報告書などを集めます。
残り746文字あります
会員登録頂くことで利用範囲が広がります。 » 会員登録する