働き方改革の旗振り役を担う厚生労働省だが、職員の勤務実態から時に“強制労働省”と揶揄される。国会公務員でつくる労働組合の調査によると、中央省庁で最も残業時間が長いのは、健康・医療・保険・薬事などを所掌する厚労省の厚生部門(53.1時間)、ワースト2が厚労省の労働部門(49.1時間)で、ともに月50時間近くに上っている。
残業を常態化させている一因と目されるのは国会対応だ。2015年通常国会における厚労省の業務量を農林水産省、経済産業省、国土交通省と比べると、厚労省の国会答弁数は経産省の2倍以上で、委員会審議時間、質問主意書件数でも厚労省がトップとなっている。
近い残業が常態化