総務省消防庁は25日、今年5~9月の熱中症搬送者数(確定値)が全国で9万5137人(昨年同期間比1.8倍)、死亡者数が160人(同3.3倍)に上ったと発表した。搬送者数はこれまで最多だった2013年6~9月の5万8729人を大きく上回った。死亡者数も10年6~9月の171人に次ぐ多さとなり、今夏の「災害レベル」の猛暑が改めて浮き彫りになった。
都道府県別で搬送者数が最も多かったのは東京(7843人)、次いで大阪(6629人)、愛知(6629人)などと続く。人口10万人当たり搬送者数は、岡山(119.49人)が最も多く、次いで群馬(108.00人)、岐阜(106.5人)の順となっている。
初診時の傷病程度をみると、軽症(外来診療)が65.3%、中等症(入院診療)が32.0%、重症(長期入院)が2.2%などとなっている。年齢区分別では65歳以上の高齢者が48.1%と約半数を占めており、発生場所別では住居が約4割で最も多い。これらの構成比は例年に比べて大きな変化はみられない。