日本専門医機構の寺本民生理事長は18日の会見で、機構がすでに認定している23領域のサブスペシャルティについて、「今月22日に開かれる医道審議会医師専門研修部会で認めていただきたい」と強調した。
2月22日の部会で参考人として出席した寺本氏は、サブスペシャルティ領域の整備基準案を提示。これに対し複数の委員から、不十分だとの声が相次いだ。部会で寺本氏は、機構がすでに認定している23領域について、「暫定的な認定であり、整備基準案に照らし合わせて認否を検討する」と説明していた。
会見で寺本氏は、23領域について「4月からサブスペの研修をスタートする流れがある」として、今月の部会で追認を求める考えを示した。各領域に改めて社会的意義の説明を依頼しており、それを基に同部会で理解を求めるという。
なお寺本氏が2月の部会で23領域のサブスペを「暫定的な認定」と発言したことに対し、日本外科学会は「日本外科学会および6領域のサブスペシャルティとしてどうしても受け入れがたい状況となった場合には、新専門医制度から撤退することを視野にいれて、協議に臨む」とした声明を発表している。
これを受け会見で寺本氏は、「私の失言」と発言。外科学会に謝罪したことを明らかにした。その上で、「暫定的」という言葉を使った理由について「機構は既にサブスペとして認定しているが、専門研修部会で追認されることによってはじめて制度として動くという意味で使った」と説明した。
このほか寺本氏は、現在、各基本領域学会に対しカリキュラム制の整備基準の策定を求めていることを報告。6月にも各学会の整備基準がまとまる予定だとした。