1本の電話から始まる税務調査。調査が決まったときには、もう手遅れかもしれません。なぜなら、税務調査は過去の申告に対して行われるもの、既に経費として落としてしまった領収書の「言い訳」にも限界があります。税務調査は、開業以来10年以上も入っていなかったのに、突然入るということもあります。開業医に対する税務調査はどのような流れで行われ、どのようなことが問題になるのか、あらかじめ分かっていれば落ち着いて対応できます。税務調査の手続きから指摘されるポイントまで、分かりやすく解説します。
クリニックの事業と関係のない支払いは、当然のことながら経費に計上することはできません。税務調査においては、経費として計上した支払いについての「事業関連性」を説明しなくてはならない機会が多いと言えます。つまり、その支払いが事業に関連するものなのか、事業には全く関係のないプライベートの支払いなのか、これを明らかにするための説明がきちんとできなければなりません。その事業関連性の判定が曖昧になりがちであるため、「車」と「交際費」については税務調査で質問されることが多いようです。