世界に類を見ない超高齢化を迎えた我が国において、摂食できない終末期認知症患者への胃ろうの適応について、著者は、前報1)で問題が山積みになっていることを明らかにした。そして、この超難題を議論している最中、胃ろう造設に関する事項を含む2014年度診療報酬改定が開示された。4月から運用が始まった今回の16年度改定では14年度改定の微調整ともいえる見直しが行われたが、課題はなお多い。改めて胃ろうの適応について、社会医学的な視点から考察してみたい。
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