3月は、中国・武漢で発生し世界規模のパンデミックに発展、収束のメドが立たない新型コロナウイルス感染症について、日本政府の初期対応に絞ってご意見をうかがいました。初期対応の評価では、「大いに不満」「どちらかと言えば不満」を合わせ実に読者の65%が「不満」と回答。「高く評価する」とした方はわずか5%でした。
特に不満が集中したのは①入国制限の判断の遅さ、②検査体制、③クルーズ船対応―の3点。「武漢が話題になった頃、中国全土からの入国を停止すべきだった」(東京・開業医)、「PCR検査に高いハードルが設定されていることについて現場に納得できる説明がない」(神奈川・勤務医)、「クルーズ船を寄港させて早めに感染者と非感染者を分けて下船させるべきだった」(東京・開業医)などの意見が寄せられました。「すべての対応が後手」(東京・開業医)といった全体的な対応の遅さへの批判、「『高齢者を守る』という大義を掲げ、科学的根拠もなく子どもの生活を制限するのは理解できない」(静岡・勤務医)といった全国一斉休校への疑問も目立ちました。
医療現場で困っていることでは、「発熱や咳のある患者が受診した時の対処法がわからない」(愛知・開業医)、「マスクなど必要なものが確保できない」(大分・勤務医)など、発熱患者・疑い患者への対応、職員を含めた院内感染のリスク、マスク・消毒液等物的資源の不足に悩む声が多数寄せられ、感染拡大に伴い不安・混乱が増大している状況が浮き彫りになりました。
以下、医療現場で困っていることや国への要望について全国の医療現場から寄せられた声の一部を紹介します。