【URL】http://www.ai-sol.jp/product/hayabusa/
▶2台構成初期ライセンス 35万円
▶医療ITプラットフォーム型電子カルテ
▶予約システム~自動精算機まで包括提案
▶洗練されたデザインのインターフェース
“電子カルテ元年”から20年が経過し、各社から多様なモデルが発売されている。「ハヤブサ」はクリニックの診療と経営の双方を支援する機能を搭載。診療科ごとの要望に応える柔軟性が特徴だ。1000件を超えるクリニックへの導入実績を基に開発された汎用性の高い電子カルテの実力に迫る。
「ハヤブサ」は、クリニック向けの電子カルテを中心に数々の医療ITソリューションを手がけるアイソルが、2020年2月に発売した最新のオンプレミス型のレセコン一体型電子カルテ。診療科ごとの要望に応じたカスタマイズを可能にするなど、高い柔軟性を持つシステムで、PACSやオンライン診療、WEB予約、在宅医療介護SNSなど、アイソルが展開するシステムとのシームレスな連携が可能。受付や会計、診察室のすべてで操作が共通化されているため、院内ICTのハブとして活用できるという特徴がある。
ハヤブサで印象的なのは、洗練されたデザインのインターフェース(図1)。情報が見やすく整理されており、直観的な操作を可能にするカルテ画面だ。カルテ入力の手間と時間を削減するために、画面展開数を最小限に抑える工夫がなされており、少ない操作でスピーディーに入力できる。
ハヤブサはX線やCT、超音波など院内のさまざまなモダリティと連携し、院内画像データを高性能なDICOMファイリングで一元管理できる機能も持つ(図2)。電子カルテ端末にハヤブサビューワーを同居させることで、PC1台にサーバーとビューワー機能を実装し、低コスト・省スペースを実現した。
質の高いモニター診断を効率的に行うことができるので、1人医師のクリニックにおススメだ。電子カルテ画面の所見欄に取り込んだ画像はドラッグ&ドロップで簡単に貼り付けることができ、画像入りのレポート作成もできる。
ハヤブサは診療科ごとのニーズに細かく対応できる機能を持つ。内科では院内検査機器からの数値自動取り込みができる。整形外科では関節可動域など複雑な部位別所見入力テンプレート、脳神経外科では神経学的検査チャート、精神科では自立支援医療診断書・手帳診断書などをそれぞれ作成できる機能を搭載しており、複数の診療科を標榜するクリニックでも導入しやすい。
またカルテデータの加工が自由に行えるため、戦略的な患者管理システムとして活用することができる。例えば、昨年インフルエンザワクチンの予防接種を受けた患者をCSVファイルで抽出し、市販ソフトに取り込めば、予防接種の案内をDMで発送することが可能だ(図3)。このほか図4のように、糖尿病や高血圧症の患者でHbA1cの検査結果が基準値を超えている患者を抽出してリスト化することができる。該当患者に受診を促すことで集患・増患につながる上に、かかりつけ医が行う患者の健康管理という視点でも有用なツールとなる。
外注検査と院内検査の結果が1つの時系列、グラフで表示できる機能もあり、検査機器に限りのあるクリニックにとってはメリットがある。結果を印刷して患者に渡すことにより、患者の納得度や疾患に対する理解の向上にもつながる。
このほかオプションとして問診をipadで入力できる機能もある。タッチパネルで問診、所見が簡単に入力でき、内容は自動的にハヤブサの所見欄に転記。患者の目を見ながらの診察が可能だ。
セキュリティ対策としては、クラウドサーバーでデータをバックアップしている。バックアップデータはメインサーバー、サブサーバー、クラウドバックアップと3重構造で保存。サーバーのトラブル時にはリモート操作で即座にサブサーバーへ切り替えを行うなど、安全性を担保する対策を施している。
こうした医療現場のニーズに細かく対応できる機能は、アイソルがこれまで電子カルテを導入してきた1000件を超えるクリニックからの要望を反映したもの。Withコロナ時代のクリニックには院内ICTのシームレスな連携がより重要になる。ハヤブサは、Web予約システムの「JunNAVi」、オンライン診療アプリ「Remote Doctor」、電子レセプトチェックシステム「レセチェッくん」、患者向けのカルテ開示サービス「自分カルテ」などとの連携が可能。医療介護の多職種連携の構築を支援する「Team karte」との連携もできる。
気になる価格は、2台構成の初期ライセンス料が35万円(税別)とオンプレ型としてはリーズナブルな設定。診療形態や診療科、規模を問わず、多くのクリニックで従来の電子カルテの枠組みを超えたポテンシャルの高さを実感できる、統合型電子カルテソリューションと言える。
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