厚生労働省は12月11日、英国のアストラゼネカ社が開発中の新型コロナウイルスワクチン「AZD1222」について、開発に成功した場合、2021年初頭から1億2000万回分(6000万人分)のワクチンの供給を受けることについて、日本法人のアストラゼネカと最終合意に達し、10日付で契約を締結したと発表した。
1億2000万回分のワクチンのうち約3000万回分は、1~3月中に供給される。厚労省とアストラゼネカは今年8月にワクチン供給について基本合意しているが、最終合意には達していなかった。
「AZD1222」は、アストラゼネカがオックスフォード大と開発を進めてきたウイルスベクターワクチン。複製できないように処理した弱毒化されたチンパンジー由来のアデノウイルスを利用し、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のスパイク蛋白を形成する遺伝子を身体に入れることで免疫をつけ、感染防御を狙う。
日本でも臨床試験が実施されており、アストラゼネカは、日本では国内の臨床試験の結果も合わせて承認申請を行う方針。「承認取得後可能な限り早く接種開始できるよう、生産能力の増強に全力で取り組んでいる」としている。
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