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シミュレータを用いた内視鏡外科手術トレーニング

No.5046 (2021年01月09日発行) P.48

山田耕嗣 (鹿児島大学小児外科)

家入里志 (鹿児島大学小児外科教授)

登録日: 2021-01-09

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【高難度内視鏡手術の普及に伴い手術シミュレータの需要が高まっている】

内視鏡外科手術の普及に伴い,従来高難易度手術とされていた術式に対し保険収載が拡大され,外科医に求められる手術の技術力の水準はますます高まっている。一方で近年,肝胆膵領域の高難度腹腔鏡手術後に相次いで患者が死亡する事例が発生し,社会に大きな衝撃を与えた。以上のような背景から,現在においては実臨床に臨む前に十分に手術手技に習熟していることが求められており,患者を対象とせずに修練が行える内視鏡外科手術シミュレータを用いたトレーニングの重要性が注目されている。

トレーニングの方法は,ドライボックスを用いた基本操作の反復訓練に始まり,バーチャル・リアリティーを用いた手術シミュレータ,実験動物やcadaverを用いた模擬手術など様々であるが,手術の再現性,費用,生命倫理的問題など,それぞれ一長一短である。特に高難度内視鏡外科手術に臨もうとする外科医は既に一定程度の技術力は備えており,熟練医を対象とした倫理的問題に抵触することのない,安価で再現性の良いシミュレータの需要が高まっている。

近年,我々の研究室をはじめ,世界中で疾患特異的シミュレータの開発研究が行われている1)。また,手術シミュレータは患者を対象とせずにラーニングカーブを検証する手段として適しており,より効率的なトレーニング方法の検証など,シミュレータを用いた研究が多数報告されている。

【文献】

1) Ikee T, et al:Pediatr Surg Int. 2017;33(10): 1103-8.

【解説】

山田耕嗣,家入里志 鹿児島大学小児外科 *教授

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