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COVID-19の感染爆発時、人工呼吸器の配分を判断するプロセスは?(竹下 啓 東海大学医学部基盤診療学系医療倫理学領域教授)【この人に聞きたい】

No.5049 (2021年01月30日発行) P.6

竹下 啓 (東海大学医学部基盤診療学系医療倫理学領域教授)

登録日: 2021-01-25

最終更新日: 2021-01-25

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医療従事者が差別なく公正に透明性のある
判断をするためにも、医療資源が払底した状況を想定し
人工呼吸器配分の公的な指針の作成が必要

たけした けい:1993年慶應義塾大学医学部卒業。北里大学北里研究所病院総合内科部長、青山学院大学教育人間科学部教授などを経て、2018年より現職。生命・医療倫理研究会副会長。日本生命倫理学会評議員。日本臨床倫理学会評議員。

生命・医療倫理研究会の有志が、2020年3月、「COVID-19の感染爆発時における人工呼吸器の配分を判断するプロセスについての提言」を公表した。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染拡大で医療提供体制がひっ迫する中、人工呼吸器不足に備えてどのような議論や準備が必要なのか。提言をまとめた東海大学医学部基盤診療学系医療倫理学領域教授で内科医の竹下啓氏に聞いた。

年齢や併存疾患で差別せず救命可能性を判断基準に

─昨年3月に提言を出した目的を教えてください。

既に海外では、COVID-19の感染爆発による人工呼吸器の不足が懸念され、その配分を判断するプロセスについて、ガイドラインや論文が公表されていました。

しかし、これまで日本ではそのような議論が十分なされているとは言えない状況です。万が一、人工呼吸器の配分を考えなければならない事態に直面した時に、医療従事者が差別なく公正に透明性のある判断をするためにも、議論のたたき台になるものを早期に出したほうがよいと考えました。

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