No.4735 (2015年01月24日発行) P.16
大隈和英 ( 自民党衆議院議員、日本外科学会指導医)
登録日: 2016-09-08
最終更新日: 2017-03-15
昨年12月の衆院選で初当選を果たした。医師としての経験を踏まえ「国民の生命と生涯の安心を守る」を命題に、社会保障制度改革が重要テーマの1つとなる国政に乗り込む。
兵庫県で4代続く外科医の家系に生まれ、やはり自分の手で直接人の役に立ちたいと、外科医を目指した。大学卒業後は阪大の第一外科に入局し、「忙しい病院によく勤務しました」。時は小泉政権下、診療報酬のマイナス改定が続き、医療機関の経営状況は厳しく、大隈さんの職場でも上司3人が入院する事態に。「質の高い医療を目指した結果、現場が倒れてしまうのは医療のシステムがおかしいからではないか」との疑問を抱いた。
医療崩壊の問題を解決しようと志した時に、医療経済学と出会い、京大大学院に入学。2008年には導入間もないDPCデータを集め、医療の質を評価するプロジェクトに携わった。データの分析から地域や医療機関の“医療格差”などの改善点が浮き彫りになり、客観性のあるデータ活用の重要性を再認識した。しかし、「解決には政治や行政の大きな権限が存在し、現場の努力だけではクリアできない壁を強く感じました」
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