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亜急性の発熱があり,背中が痛い23歳女性[鑑別診断塾入門(12)]

No.5083 (2021年09月25日発行) P.11

塩尻俊明 (国保旭中央病院総合診療内科部長)

登録日: 2021-09-24

最終更新日: 2021-09-22

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【現病歴】X-30日頃,背部正中に痛みを自覚。近医で腰椎椎間板ヘルニアの診断でジクロフェナクを処方された。寒気もあり,夜になると39℃の発熱も出現。X-14日,ジクロフェナクを服用すると何とか生活できるが,切れると痛みが再燃した。X-0日,背部痛増悪のため来院。

<追加の情報>
安静でも刺されるように痛い。深呼吸で変化しない。坐位前傾で改善するが,体幹の回旋で痛みの変化なし。痛みで動けない時もある。夜間・明け方に痛いが,早朝のこわばり感はなし。日中に運動とともに改善することはない。食欲あり。嘔気・体重減少・性交渉歴・再発性口内炎・呼吸器症状・下痢なし。

【既往歴】熱性痙攣。
【内服薬】ジクロフェナク,シメチジン
【生活歴】学生。歯科通院中(抜歯歴なし),渡航歴なし,家族に結核なし。
【バイタルサイン】BP 112/68mmHg,PR 107/min,RR 12/min,BT 36.9℃,SpO2 96%(RA),意識清明
【身体所見】胸部:心雑音なし,背部・腹部:Th12〜L1付近の自発痛はあるが,棘突起に圧痛・叩打痛なし,四肢:皮疹なし。

 キーワード 
・亜急性,39℃を超える発熱
・Th12〜L1付近の圧痛のない夜間に強い安静時痛
・坐位前傾で改善するが,体幹の回旋や運動で痛みは変化しない

考えられる診断は?

A. 急性心外膜炎
B. 高安動脈炎
C. 結核性脊椎炎
D. 急性膵炎
E. 脊椎関節炎

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