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MSD:新型コロナ治療薬として経口薬モルヌピラビルの特例承認申請[新薬開発・販売 FRONTLINE]

No.5094 (2021年12月11日発行) P.15

登録日: 2021-12-07

最終更新日: 2021-12-07

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MSDは12月3日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)治療薬として経口抗ウイルス薬モルヌピラビルの製造販売承認を厚生労働省に申請したと発表した。同社は薬機法に基づく特例承認を希望している。

モルヌピラビルは新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の増殖を阻害するRNAポリメラーゼ阻害薬。承認申請は、重症化リスク因子を有する未入院の軽症〜中等症COVID-19患者を対象としてモルヌピラビルを評価した国際多施設共同第3相試験(MOVe-OUT試験)の中間解析結果に基づいて行われた。

中間解析によると、無作為割り付けから29日目までに入院または死亡した患者はプラセボ群14.1%に対しモルヌピラビル群7.3%。モルヌピラビル群では死亡例はなく、プラセボ群では8人の患者が死亡したとされている。

モルヌピラビルは11月に世界で初めて英国で承認され、米国でも近く緊急使用許可(EUA)を出すか判断される見通しとなっている。

MSDのカイル・タトル社長は「モルヌピラビルは自宅で服用できるため、医療機関の負担を大幅に軽減できると期待している。規制当局とも緊密に連携し、モルヌピラビルを1日も早くお届けできるよう全力で取り組んでいく」とコメントしている。

COVID-19治療薬として開発中の主な経口抗ウイルス薬
①RNAポリメラーゼ阻害薬モルヌピラビル(MSD) ②RNAポリメラーゼ阻害薬「AT-527」(中外製薬) ③プロテアーゼ阻害薬「PF-07321332」(ファイザー) ④プロテアーゼ阻害薬「S-217622」(塩野義製薬)

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