司会&総合診療科指導医K:今日は循環器科からの症例提示です。タイトルにもうマラリアとありますので,マラリアがメインテーマではないのですね。
担当医:そうですね。ですが,今日は担当された感染症科の指導医I先生にも参加して頂いています。
司 会:科をまたぐ症例ですね,それではお願いします。
担当医:症例(スライド1)は既往歴やアレルギー歴が特にない39歳の日本人男性です。
会 場:非日常的な経緯の患者さんですね。これはマラリアを疑う典型的な状況ですか。
担当医:そうですね。本来なら,渡航先・滞在期間・滞在中の活動内容などを詳細に聞いて,マラリアと決めつけず広く考えます。
感染症科指導医I:アフリカ帰りといっても発熱・嘔吐の原因が輸入感染症とは限りません。日本でも罹る普通の病気になることもありますし,渡航歴は詳細に聞きますが,内科一般診察として,最初はあらゆる可能性を考えておいたほうがよいです。
会 場:症例はアフリカのどこへ,何しに行かれたんですか。
司 会:非常に重要な質問だと思いますが,プライバシーの関係でそこは省略させて下さい。では次に行きましょうか。
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