全国保険医休業保障共済会が会員向けに運営する休業保障制度の制度改正を行い、免責日数が入院は0日、自宅療養も3日に大幅短縮された。今回の改正で入院1日目から給付を受け取ることができるようになる。すでに同制度に加入済の場合も対象となる。今回の制度改正による掛金額(保険料)の変更はない。同会は全国保険医団体連合会(保団連)や保団連に加盟する保険医協会・保険医会が構成員に対してこれまで提供してきた休業保障共済制度を運営管理するために設立された団体。
制度改正の適用は2022年8月1日から。各都道府県の保険医協会・保険医会にて4月1日から申込受付を開始している。
同会の休業保障制度は、非営利団体として運営しており、掛金が加入時から満期(75歳)まで上がらず一定で、加入しやすい点に特徴がある。第三者の医師が休業を必要と認めた期間であれば、入院や通院日だけでなく、自宅療養の期間中でも給付を受けることができる。新型コロナウイルス感染症による休業も対象となる。
民間の損害保険会社が提供している一般的な所得補償保険は、契約期間が1年の自動更新型が大半を占め、保険契約者の年齢が上がるにつれ保険料が上昇していく。年齢上昇とともに疾病リスクと休業発生率は高まるため、年齢によっては保険料に3倍の差がつくこともある。同会の休業保障制度の掛金額は、加入時の年齢で決まり、加入期間中は変わらない。
給付実績を見ると、悪性新生物による休業が約4分の1を占めているが、短期間に同じ病気が再発したり、後遺症が生じたりしても、通算500日までなら何度でも給付を受けられる。500日を超えて連続で休業している場合でも、最長230日(1回限り)まで給付を受けることが可能な制度となっている。
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